人間失脚

恥の多い生涯を送っています

【展覧会レビュー】サントリー美術館「毛利家の至宝 大名文化の精粋」

5月19日はサントリー美術館に「毛利家の至宝」展を観に行きました。

かつて毛利家屋敷があったサントリー美術館という立地条件から、江戸以降の毛利家メインかと思ったら、逆に元就・隆元・輝元時代の資料が多く、派手さのある展示になっていたと思います。

書状・文書関連では「三子教訓状」や「毛利元就自筆起請文(傘連判状)」など、歴史の授業や毛利ファンにはお馴染みのものがいろいろと。予想外の収穫で嬉しい。

雪舟の「四季山水図」も期待以上によかったです。全体を眺めたときの濃淡のバランスがカッコイイ。

それから不勉強につき存じてなかったのですが、狩野芳涯って毛利家お抱え絵師の家出身だったんですね……「福禄寿図」は福禄寿の隣にいる赤ちゃんがかわいかったです。

しかしこれだけの国宝や重文が散逸せずに残っているということに、本当にお家取り潰しになってなくてよかったなぁとか、毛利両川集団指導体制の意義にまで思いを馳せてしまいましたね……笑

戦国から幕末、そして維新以降も「雄藩」(という言い方もかなり危ういですが……)で在り続けた毛利家が実に稀有な存在であったのだなぁと再確認させられました。

半年くらい美術館・博物館レビューを書いていませんが、その間に行ったところの感想はTwitterに残してあるので、そのうちまとめてちゃんとのこしたいところ。