バリ旅行で考えたこと::伝統の革新とか、寂しい原体験とか
アップできそうな画像がごはんしかないとは
えーっと、バリ及びジャワ島に行ってきました
リゾートに滞在するとは思えないほどの強行スケジュール・短い期間でしたが……
携帯しか持ってないのでほとんど写真は撮ってないんです、だってほかの子たちが撮ってくれてるし!
でもそろそろデジカメ購入も考えなきゃなぁ
バリに行く人の目的ってだいたい2つに分けられるんじゃないでしょうか
ひとつは純粋にリゾートとしての楽しみ、もうひとつは色濃く残る独特の信仰文化の体験みたいな
わたしは大学で東南アジアの舞踊(を切り口に信仰や精神性に触れるといったらいいだろうか)に関する講義を受講していたので、バリについての興味はむしろ後者よりの所が大きかったのですが、
そこは世間知らずの大学生の旅行ですので…そういうディープな面からは遠く離れた、「安全」で、「表面的」なリゾートとしてのバリを享受してきたという感じです
その中でも、いやそういう表層から感じられたこと、考えた事とか ながいよ!
バリ島にて、いちばん色んなことを考えさせられたのがウルワトゥ寺院で見たケチャック・ダンス
もともとケチャ自体が新しい舞踊であるので、バリ土着の本来の信仰やら祭祀の形はあまり残ってはいないだろうなぁとは思っていたのですが、
思ってた以上に観光向けに特化した、あたかもヒーローショー的な展開に、純粋に笑って楽しみました
ラーマーヤナの物語のあらすじが書かれたペーパーが配布されたことも相まって、現代のお芝居風にデフォルメされた舞踊はとても分かりやすかったです
さらには客いじりや写真撮影タイムにも気さくに応じてくれるなど、演者たちはもはやプロのエンターテイナーという印象
なかなか高度にエンターテイメント化された伝統芸能の形を見たなぁと思いました
結論を言えば自分はここまで吹っ切れてると面白いと思います、だって昔ながらの伝統って言ったって、長い歳月で徐々に変わっていくものだし
伝統と言われるものがそれが生まれた当初の形をそのまま残しているということは滅多にないと思います、
けれどある事象が伝統として形式化・様式化ののち何度にもわたる革新の段階を経験していく中で、最後まで捨象されずに残った要素がその伝統を構成するところの本質だとするならば、大胆なエンターテイメント化も大いに結構であると
ゼミで話していたそんなことを思い出しながら、講義で居眠り半分で見てた何十年も前のバリの一集落で行われた舞踊との共通点を探しつつ、興味深く鑑賞させて頂きました
でもなかなかバリの在り方は微妙なバランスで出来てるなぁと
たとえばハワイやグアムあたりは完全にリゾートと化し、フラダンスなんて、おばあちゃんたちがカルチャー教室で習ってるような形態にまである意味で「様式化」「洗練」されてしまっていたり
また逆にバリ島のすぐおとなりジャワ島に関しては、世界遺産周辺はさすがに整備されてはいるものの、移動の道中や街中(あるいはジャングル)の様子は、バリとは全く異なる、「人の生活する空間」という感じでした
この観光地と居住空間が完全に分かれ切ってない、しかも現代のではなく、古い形の生活空間を垣間見ることが出来るというのが、バリの特徴かなぁと考えました
顕著なのは観光客向けのお店でもそうでなくても、建物の入り口などには必ず綺麗なお花をもりつけたお供え物が備えてあったこととか。奥地の村とかでは今でももっとデラックスなの毎日供えてるんですかね……
その「人の生活する空間」であるジャワの方は、観光会社のバスから街の風景を眺めてるのがとても面白かったです
バリに比べ近代化してはいるものの、車は全然車線守らず飛ばすし、街かと思ったら橋の下にはいかにも熱帯って感じの泥で底が見えない川 ガイドさんなしでは絶対外出れねーなーって感じ
インドネシアは近年津波や地震、火山噴火などほんとうに災害が相次いでいましたが、それらの跡も生々しく見られ、いろんな意味で生活の場だと印象付けられました
一方でボロブドゥールやプランバナンみたいな有名な遺跡に行くと、沸いてくる印象が
「わーTHE 世界遺産みたいやー、『sony presents』って聞こえてきそうやわー」とか、
「ここの階段ふしぎ発見っぽいなぁ、ここから降りてきてクエスチョンだろうなぁ」とか、悲しくなるようなのばかり……
今やもうテレビが我々の原体験として、いろんな事の判断に影響を及ぼすようになっちゃってるんですよねぇ、ネタバレ見てからアニメ観るような感覚、面白いけど……みたいな
そういうことを改めて認識したというか。
純粋に、「すっげー!やべー!なんだこれー!」みたいな経験って、これだけいろんな情報が得られる時代だと難しいんだろうなぁ
そのた●●●
ごはんは毎回おいしかった。観光客向けだからか味付けも適度な東南アジア風味で。流石に最終日には飽きてきたけど…
どの食事でもフレッシュジュースが果汁絞ってそのままみたいな濃厚さでとっても美味しかったです、日本で飲んだら2倍以上の値段はするだろうな、って感じの贅沢さ
なぜか毎回食前に出てくるえびせんもおいしかった。デザートは必ずフルーツ盛り合わせだったけど、最終日に食べたライスプディングはあったかくてホッとする味でした
でもあまりに食べ過ぎたか帰国してから現在進行形でおなかの調子が……
空港で売ってたガンダムデスサイズヘルのパチモンみたいなガンプラを買わなかったことが最大の後悔、いや、最大は日焼け止めを塗らなかったことか……
父親や妹にもどうしてそんなオイシイものを買ってこなかったのかと糾弾されました……
あとボロブドゥールでは現地の修学旅行生?たちに「マンガ、マンガ、マンガ、マンガ」と指差されて笑われました