【展覧会レビュー】国立新美術館「シュールレアリズム展」
「シュールレアリズム展」行ってきましたー 行けました
ひとことでいうと、いや、難しかった
普段からダリ好きを公言している自分ですが、そういえばシュールレアリズムってちゃんと勉強したことはないなぁと
そもそも印象派とかそういう技術的なストリームと違って、シュールレアリズムってコンセプトのことだから、なかなか理解しようとするのも難しいと思うけど……
今回の展覧会はシュールレアリズムを紹介する、っていう性格が強かったのかな それを定義づけるいろいろな著述を引用した説明パネルが多く配置されていて、それを読みながら見ていたわけですが、しばしばうーーーんと頭を捻ってしまいました。むずかしい!
しかし自分がシュールレアリズムについてまったく無知であることに気付かされ、勉強してみようと考えることが出来た点で、見に行ってよかったなぁと思います
もちろん、大好きなダリやマグリットの作品も見られたしね
あともうひとつ、
これは作品だけではなくて、画家たちの写真なんかをみて再確認した事ですが、
わたしは19世紀後半~20世紀前半の世界がとても好きで、その世界を構成するひとつの要素としてシュールレアリズムも好き、なような気でいたのかな、と
自分の中でのその時代を構成するものといえば、
近代化、産業革命、工業化、大衆文化、モダニズム、消費社会、帝国主義の解体、共産主義の台頭、社会運動、デモクラシー、アールデコ、バウハウス、享楽主義、耽美主義、未来派、ダダ、とかとか
現代にダイレクトに繋がっていきながらも今となっては過去の時代、漠然とした不安感(というのもそれは自分が未来の目線からその後訪れる第2次世界大戦とその後の顛末を知っているからかもしれないが)、武骨で黒っぽいかんじ、それでも経済的に満たされて、直接的な生命の危険におびえることなく、意識が国家から自己の内面へと向けられる時代。さらに自己の問題からも目をそむけ、放棄してしまうような風潮 などなど
日本で言うなら「煩悶青年」ってやつか
そういう時代に現代を重ねているのか、現代からみて羨ましがってるのか、単にその時代の美意識に憧れているだけなのか、逃げ場を求めているんだか知りませんけど
そういう時代が好きなようです